10/7発売 文藝2026年冬季号に掲載

10/7発売の文藝冬季号に
『ニュートリリオンホール内きっずみる』
という中篇が掲載されます。
パチンコ屋さんの託児所を舞台としたお話です。
保育と遊技。
良識からすれば、
なるべく引き離しておくべきとされるような、
なかなか異様な組み合わせなのではないでしょうか。
しかしそれでありながら、
このふたつが同居する羽目になった理由を、
推測できない人は殆どないのです。
パチンコにも託児所にも行かない私にさえ、
なにを調べる必要もなく、たやすく想像できました。
その延長線上にできたような中篇です。
パキラ

ここ一年半もそれ以前と変わらず、
いつ発表できるのか知れない物語を書き続けていました。
そんな私の傍らで、
新人賞受賞時に買ったパキラも、
地道に株を大きくしています。
ご覧の通り、今では鉢が窮屈そうに見えるほどです。

なにか間違えたのか、
六枚も葉っぱをつけた枝があって気に入っています。
もしかすると、
夏を二度過ごしたにしては小さいのかも?
まあ北向きの部屋に置かれた不遇を思えば、
かなり健闘している方ではないでしょうか。
買った当初モサモサ生えていた葉は去冬の寒さに殆ど落ちてしまい、
もう駄目かしらと思ったこともありましたが、流石、実生は強いです。

この夏に幹が太くなり、木質化も進んだようなので、
すこしは耐寒性も高まっているといいのですが……
幼苗よりは強くなったはずです。たぶん。
ともあれ私が腐らせないかぎり、
冬枯れの株にもいつかは新芽が萌えるのだと、
この一年半で学ぶことができました。
幹の内側で着々と準備が進んでいること、
時期さえ来れば芽ぐむのだということを信じられるなら、
目に見える生長がないことに怯える必要はないわけです。


育ち続けるパキラの傍らで、
私も地道に書き続けるつもりです。
